明日から使えるCXO night #2
こんにちは、スワンです( 'ω')
今回はスタートアップにCXOが必要な理由 - CXO Night #2 に参加してきました。界隈でも有名な坪田さんが企画者となり、深津さんを始めとした超豪華な登壇者のラインナップ、さらにそれに加えて鼻息粗めの若手まで巻き込んだ一大イベントでした。
あんなにビチビチに詰まったTECH PLAYの会場を初めて気がする( 'ω' )
はじまりました٩( 'ω' )و #cxonight pic.twitter.com/XvJDgSsuXW
— しらとり(スワン) (@shiratoriyurie) 2018年2月9日
美大デザインクラスタのみなさん、この熱気わかるかな。 #cxonight pic.twitter.com/u3l4SkD5Cq
— akyoshi (@akyoshi) 2018年2月9日
今回はブログ枠で参加したので早速まとめ書こうと思ったのですが、わたしが爆睡してる間に素敵なまとめ記事がたくさん流れてきたのでもう十分じゃねぇかと思って思わずiPad閉じて溜まった洗濯作業に集中しました(笑
とっても分かりやすい参加者の方々のまとめのまとめ↓
突貫グラレコ#cxonight pic.twitter.com/09RVjbbtX7
— モンブラン|MontBlanc. (@MontBlanc04) 2018年2月9日
いやあ、圧倒的充実。
もう、まとめることなry
ということでここでは今回、勉強会の話題の中から「明日から使える」と思った話やハウツーを中心にまとめてみるとします。聞いて感銘を受けて終わるんじゃ意味がない。実践するまでが勉強会なんだぜ٩( 'ω' )و
目次
初級編
勝手にやる
マインドに近い話でもあるけど、他人の了承を待たないこと。ユーザのために、サービスのために試してみたいことがあったらとりあえずやってみれば良い、勝手に。
- ユーザーテスト
- ユーザーインタビュー
- カスタマージャーニーマップ
- デザインシステム
- 改善施策
- 発信 …etc
大抵こういうことは「コストに見合わない」「そんなことやってる場合じゃない」「ビジネスが分からないのに知ったかぶりで口出すな」とひと蹴りされることが多い。
でも許可を待っていては何も始められない、こちらにも実績がないから相手が信用しないのも一理あるし俗に言う大人の事情というやつもある。
なのでやりたい、試したいと思ったら試してから報告する。良い結果を見つけたら犬のように目を輝かせて提案すれば良い。相手にそれが響けば採用してもらえるし、それがキッカケで次は業務内でやらせて貰えるかもしれない。
自分でユーザーの現場に足を運ぶ
自分のサービスや提供したい体験について身を持って調べる、直接体験すること。
たとえばコーヒーショップを開きたいならまずは世の中のコーヒーショップがどんな物なのか虱潰しに巡る。ユーザーが何が心地よくて、何が気に入らなくて、何を求めてるのかを自分の目で、耳で、足で体感する。ブログサービスならブログを書く、配信サービスなら自分で配信してみる、マッチングなら実際に連絡してデートしてみる。
机の上やミーティングルームで「でもこういうユーザーってこう思ってそうじゃん」とか「個人的にはあんまりしないなあ」とか「これくらい訴求すれば理解するでしょ」という空想ではユーザーの本当の欲求や困ってることは見えてこないし理解できない。
頭ではなく足を使う。
デザイン以外の知識や興味を持つ
CDO、CXOと言った人たちやそれに近い思考を持っている人をどう見極める方法、もしくは目指すのに必要なもの。
デザイン以外の話にどれだけ食いつけるか
食いつくという表現は「知っている」という表面的なレベルではなく「興味を持てる」ということだと思った。なんなら鼻息荒く勉強したい、もっと知りたいと身を乗り出せるような温度感。
それは経営だったり、金融だったり、法律だったり、はたまた文化や科学や数学だったりする。デザインだけできてもできることは非常に表層的で、これからはデザイナーにとって知識や教養がとてつもない武器になると感じた。
自社の社長に「君だったらこの会社、いくらで買収する?」と言われた時にハッとしたという話は、自分に当てはめてみると本当に面白かった。
中級編
自分で物を売ってみる
自分で数字のを読んだり、PLを理解して提案したり、経営としての金銭感覚を身につけるのは話題の本やブログを読むだけでは絵に描いた餅そのもので終わってしまう可能性が高い。もちろん知らないよりは100倍いいけど、やっぱり自分で、自分のお金で試したり痛い目をあってみたりすると自然と知識や教養がフルスタックになっていく。
そこで、自分で物を売るという行為が非常におススメ。ハンドメイド作品でも、メルカリでも、フリーマーケットでも、ネット販売でも同人誌でもなんでも良い。noteのマガジンもおススメ。自分で売れば、ユーザーが手に取るときのことや、匂い、パッケージ、装丁、告知の仕方、価格や原価、人件費、在庫の悩み、はたまた自分の発想や想定していたニーズが世間から全く必要とされないこと自体を、一連の流れで体感できる。もちろん自分の懐を痛めて。
わたしも今まで自分でハンドメイド作品を販売したり、油絵を売ったり、コミケで本を販売したりしてきたのでこの話はすごく腑に落ちた。
特に在庫があるようなものだと、手ごたえが本当に手に取るように分かる。何が足りなくて、ユーザーに響かなくて、逆に当たったときの差だったり、額はどうであれ「商い」の片鱗を間違いなく感じられる。
そこで得るものは決して金額ではなくて、自分の向こう側にいるユーザーやお客さまの環境や気持ちそのものだと思う。
発信にSNSを利用する
SNS中毒という言葉が知れ渡ってからもう随分経ったけど、承認欲求を満たすのではなく「チャンスを自分で増やす」ためにSNSを使う。最初にきっかけは何でも良くて、絵を描きたいといったコバカナさんの例やわたしもグラレコの特訓として始めたし文章書くの苦手だから取り敢えず雑記ブログ書くのでもよくて、晒していく習慣はやはりインパクトが大きい。あと個人的には一つ前にあげたもの売ってみる行為にも近いと思っていて、だんだん伝え方や見せ方がわかってくるしそれはそのままリアルでも使える感覚だと思う。
僕の顔を見ただけで「あっ!」と、僕のことを理解していただくことが増えてきてイラスト描いて良かったって思ってる。
— モンブラン|MontBlanc. (@MontBlanc04) 2018年2月9日
萌さん @hajipion ありがとう…#cxonight
あとこういう効果もある。 ちなみに話しかけたうちの1人はこのわたしです、ネットストーカーばりに不審者ですみません😇笑
自分もブログに注力して発信しはじめたこともあって、ブログ読みましたって言ってもらえることも増えた。今回のイベントでも坪田さんに話しかけさせていただいたときに「ツイートして貰った芋のブログを書いたものです」って名乗って通じたのは嬉しかったし、純粋に自分が関わりたい人、話したい人、同じ価値観を持ってる人と知り合えるチャンスにしかならない。何と言ってもタダだし、最強である。
ただしフォロワー数と本人の実力は比例しないと謙虚に話していた、フォロワー2万人のコバカナさんのお話はっしっかり心にとどめておきたいと思いました。
がっかりジャーニーマップ
深津さんのお話で飛び出した「ガッカリジャーニーマップ」はとっても面白かったし、盲点だった。 ついつい形から入ってしまうと超夢物語なジャーニーマップを描いて、しかもそれが偏見に満ちたおかとちがいなものだったり、勝手な個人的脚色が入ったりすることは珍しくないけど、こんなnoteは嫌だ!を例に出してくれたものはどれもあるある過ぎて現場の人間は頷くしかなかったと思う。笑
↓こんなnoteは嫌だ!の例
- 1記事が4分割にされている
- 開いた途端にいくつものダイアログが出てくる
もっといっぱい出てたと思うけど、要は自分が純粋なユーザーだったらされて嫌なことをチームみんなで洗い出すこと。そうすると「私たちのサービスはこっちに進んではいけないよね」っていう地雷が明確になって、みんなでシェアできるので凄く効果が大きい。そこには「でもKPIが」とか「でも売り上げどうすんの」という言葉は入ってこない。純粋にユーザーの気持ちやニーズを理解し、嫌がること、騙すようなことをしない。ただそれだけのことがどれだけサービスの成功に大きな力をもたらすかを、チームで、組織で理解することはとてつもなく重要になってくる。
師匠を見つける
この人と働きたい、この人といたら人生面白くなりそう、そう思える人を見つけて思い切って話しかけて弟子にしてもらうのは成長の一番の近道。その人をの生き方や働き方を丸ごと愛せるような、一生ついて行きたいしスキルを盗みまくりたいような人が見つかったならとてつもなく幸運なことだと思う。わたし自身にとってもいるし、最近はそう思える人と新しく知り合える機会もどんどん増えてきて凄く楽しいし活力になる。
思い切ってその人の懐に飛び込んだり、メンターのような立場になってもらう。めちゃくちゃ勇気がいることに見えるけど、英語を喋るのと一緒で、恥を捨ててぶちかましてしまえばなんとかなったりするもの。それで断られるのは、たぶん自分の中に後ろめたいものや相手を利用してやろうといった汚くて利己的な匂いがするときだけだと思う。
そんでもって自分もそんな風に思ってもらえるようなデザイナーになっていきたい。
上級編
相手の言葉で話す
ここまでさんざん色んなことを書いたけど、結局現場でうまくいかないときや理解してもらえない時の原因の大きな一つは「相手の立場で言葉選びや提案ができない」ことという話も非常に頷けた。もちろん本当にどうしようもない相手の時もあるかもしれないが、大概目の前の相手にデザインのことが理解してもらえないのは相手の立場や感情、困ってること、嫌なこと、叶えたいことを理解できていないから。その上で、相手の欲しいものと自分が叶えたいことが交差する場所にピンを打って話をすることが大切。
自分のやりたいことを羅列するのは、提案ではなく単なるわがままだと思う。そこに他者が存在しないから。
特に大切なのは順番の話で、デザイナーが「でも私のいる現場だと難しくて」と嘆く提案の大半は「経営のこともわからないくせに」と勘違いされるような内容で話してしてしまうこと。本当はサービスが良くなって売り上げも上がって欲しいとデザイナー自身も同じように感じているのに「ここに広告を置くのはユーザーのストレスになるのでやめたいです」から話し始めては「ここの売り上げは莫大なのにどこで営利を立てるんだ!」と怒られること間違いなし。笑
まず相手の不利益を見つけてあげること。例えば「ここの広告の売り上げは大きいですが直帰率が多く、訪れたユーザーの70%が二度と再訪問をしない状況です。」といった相手にとっても解決したい課題を先に提示し、そこから広告を別の場所に動かすのか、全く別の方法を探すかを一緒にすれば良い。お互いのゴールをどれだけ近づけることができるかが重要になってくる。
ただこれができるためには自分で数字を読んだり仮説を立てたり、さまざまな情報を自分で組み立てて伝えて納得してもらえるだけの力が必要になる。それを身につけるのは、これから事業やビジネスに本気でデザイナーとして関わっていきたいなら、食わず嫌いせずにまずは楽しんで進んで身につけていくこと(自戒を込めて
マネジメントと手を動かすバランスをとる
マネジメントや経営にどっぷりな期間があってもいいけど、どんなに長くても3年とする。3年以上現場から離れて手を動かさなかったら現場に戻るのはなかなか難しいし乖離も大きくなる。1〜3年のスパンで集中どきをきめてマネジメントしたり、経営に参加してみたりする。そこで得たものをまた1デザイナーとして現場に持ち帰る。
自分の中でバランスをとって、デザインとビジネスを行き来すること。
1発目で数字を作って信頼を得る
ぶっちゃけ一番ハードルが高いと思ったけど、いづれやっていかなければいけないこと。人間見た目が9割なんて言葉もあるけど、結局相手の印象や信頼を勝ち取るのは「最初」が一番やりやすい。一度ついたレッテルや、印象をひっくり返すことはそうそうできないし、出来るとしても相当なカロリーと時間を使う。
ここまでまとめてきたことを着実に行い、まずはちいさな「1発目」から初めて、徐々に大きな「1発」をかませるようになること。一度もらった信頼や出せた成果を最大限に活用し、相手の利益を最大化させ、デザインはビジネスにとって持ちつ持たれずなものであることを体感してもらえるような働きをすること。デザイナーってそういう職業だってデザイナー以外の人に知ってもらうこと。
イベントを終えて
書いてみて、改めて盛りっ盛りで超ハイカロリーな勉強会でした。最高でした。
デザイナーの領域が広がりつづけていると囁かれる業界で、本当の意味で領域を広げている人はまだまだ少ないと思うし、なんちゃってデザイナーという言葉がトーク内でも出たけど本当に気をつけないと「表面上のUX」を語ってしまうことも少なくない。はたまた「ビジネス理解してるつもり」や「ちょっと口が上手い」デザイナーで終わってしまいただの作業者として取り残されるような、そんな大きな時代の波が来てる感じを自分の中でもビシビシと感じる。
そんな大きな変化を嗅ぎ取り、どうにか足掻いて変わろうとする人たちの話や熱量はとてつもなく、懇親会でもほとんどがはじめましての人なのに妙に楽しく話題に困ることはほとんどなかった。わたし自身もまだまだ課題の山積みだし、やりたいことだらけだし、会いたい人だらけ、働きたい人だらけで昨日は帰ってもなかなか寝付けなかったぐらいだった(笑)
あとがき
明日から使える、という軸で今回参加レポートをまとめましたが本当にここから。どれだけこの熱量や取り組みを自分達が現場に持ち帰って差し込んでいけるかが肝だと思うので、じゃんじゃん試して楽しんでいこうと思います。
最後に当日にツイッターでも流していたグラフィックレコーディングも載せておきます。
若手トーク①#cxonight pic.twitter.com/2OAOg7WSbA
— スワン (@shiratoriyurie) 2018年2月9日
若手トーク②+crowd Worksさん#cxonight pic.twitter.com/9WSKjbutIc
— スワン (@shiratoriyurie) 2018年2月9日
CXOが加わってcakesとnoteのデザインチームが目指すもの#cxonight pic.twitter.com/bsOHENIqME
— スワン (@shiratoriyurie) 2018年2月9日
ではまた( 'ω')スワーン